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「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」事前評価アンケートを実施中です!

「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」事前評価アンケートを実施中です! | 休眠預金活用事業|ちばのWA

キャリアbaseは、公益財団法人ちばのWA地域づくり基金様が実施する、休眠預金等活用法に基づいた「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」を推進する実行団体に選ばれています。2024年5月から3年間にわたって事業を進めていきますが、現在は計画している事業の“事前評価”のために、高校生や教職員の皆様・企業様向けにアンケートの取得やヒアリングを行っています。

事前評価とは?

事前評価の目的・意義は、「事業開始時に事業の必要性・妥当性の検証を通して、自分たちが作成した事業計画の改善点を発見すること」です。本プロジェクトが始動する際に参加したオリエンテーションでは、事前評価を実施する必要性について、次のように教えていただきました。

社会の諸課題は複雑な構造をしており、その解決に結びつける取組には、この方法が最善だという答えがありません。だからこそ、事業戦略が確かだと考える根拠をあらためて関係者で確認し、事業設計の確かさを検証していくことが大切です。
JANPIA「実行団体向けハンドブック ー事前評価編ー」2023年3月版より

事前評価を実施するにあたり、
①課題やニーズの把握
②戦略の検証
③事業設計図・事業計画の立案
このステップで改めて自分たちの事業計画を見つめなおし、思いつきや思い込みで計画を立ててしまうことのないよう、事前評価を進めていこうと考えています。

◆キャリアbaseにおける事前評価

事前の計画では、キャリアbaseでは中長期アウトカム(起こしたい変化)を次のように掲げていました。

千葉県エリアにおいて、不登校経験のある生徒や何らかハンディキャップを持った高校生たちを受け入れてくださる企業ネットワークが構築され、その企業に対し、行政が後押しする補助金制度「(仮称:)通信制高校のためのソーシャルファーム認証制度」を千葉県が創設し、制度化され、不登校経験者でも高校新卒で安心して働き始められる社会になっている。

キャリアbaseは、「通信制高校における“進路未決定のままの卒業”をなくし、その先の社会的孤立が起きない社会をつくること」を目指しながら日々活動を行っておりますが、今回の助成金事業においては、千葉県内、まずは特に東葛エリア(松戸市・野田市・柏市・流山市・我孫子市・鎌ケ谷市)を中心に、通信制高校へのアプローチを進めながら、これらの社会課題の解決を目指していきたいと考えています。

そのために、事前に設計していた事業計画では、「通信制高校の生徒に向けた個別就労支援やキャリア教育」「居場所の提供」「受け入れ企業ネットワークの構築」「学校側と企業側の理解を深めあう、エリア協議会の発足」「ソーシャルファーム認証制度の制度化」等の活動を進めていきたいと考えていました。事前評価では、これらのアプローチ方法が課題解決に向けて有効かどうかを確認していくためにも、教職員・生徒・企業の3つの対象に向けた、アンケート・ヒアリングを進めています。

高校生向けアンケート

高校生向けには、全日制・通信制・定時制の1年生から3年生向けに下記のようなアンケートを実施しています。

  • 卒業後の進路
  • 就職活動における不安や悩み
  • 就職活動におけるサポートで期待すること
  • 就職後の不安や悩み など

学校種別によって、学年によって不安に感じていることや悩み、困っていることなどアンケートを取得することで、キャリアbaseが行うキャリア教育や個別就労支援の活動が、高校生の持つ悩みや課題を解決することにつながるのかを考えていきます。
※アンケートは個人が特定されないよう匿名データとして取得し、高校生のニーズを捉えることで支援活動や運営改善に用いていく予定です。

教職員向けアンケート

教職員の皆様には、進路指導経験や在籍している学校の就職人数、就職する生徒向けのサポート体制などについて下記のようなアンケートやヒアリングを行っています。

  • 在籍学校の就職人数や進路未決定人数
  • 何かしらのハードルを抱える生徒の状況
  • キャリア教育や進路指導の活動内容
  • キャリア教育において課題に感じていること
  • 外部機関(民間企業・NPO・行政など)との連携 など

学校種別によるサポート体制の状況に差があるのか、キャリアbaseが行うキャリアガイダンスやセミナー・個別就労支援が、学校・教職員が抱える悩みや課題の解決につながるのか等、学校・教職員側の現状とニーズについて把握できればと考えております。

企業向けアンケート・ヒアリング

企業採用担当の方や代表の方には、自社における採用状況や高卒採用の実績、また、ハードルを抱えた生徒の受け入れに対するご意見をお伺いしております。

  • 採用活動状況
  • 高校新卒採用経験
  • ハードルを抱えている高校生の採用状況
  • ハードルを抱える高校生を採用した後の動き、課題感
  • 必要だと考える社内外のフォロー体制
  • 支援制度に関するご意見 など

入社後のフォロー頻度や期間、コミュニケーションの取り方など、ハードルを抱えた生徒を受け入れるにはどのようなサポートが企業には必要なのかについてもお伺いしています。また、これまでに“ステップアップ採用”にお力添えいただいた企業様にも、アンケート・ヒアリングを行っています。

◆ステップアップ採用とは?

昨年度キャリアbaseでサポートした生徒の中には、企業様との連携を通して“ステップアップ採用”で採用に繋がったケースがありました。ハードルを抱える若者を採用し、ゆっくり・じっくり育ててくださる企業様を、障がい者雇用のように補助金や制度で応援できる仕組みを創り上げて拡充することで、どのような背景を持つ若者であっても環境に左右されることなく、希望する仕事・職種・働き方での就労機会を得られる社会を創っていきたいと考えています。

キャリアbaseでの「ステップアップ採用」実績
キャリアbaseではこれまで、企業様と連携を取り、生徒のハードル状況に合わせ雇用形態や勤務形態を段階的に変化させていく「ステップアップ採用」を取り入れていただく事例がありました。
(例1)不登校の生徒を週2日の出勤で採用 → 少しずつ週5日勤務に近づけていく
(例2)精神、身体状況などに合わせて業務内容を調整する

高校生や教職員の皆様、企業の皆様と多くの方にご協力をいただきながら、本事業の事前評価を進めていきたいと考えております。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

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