キャリアbaseでは、今年度もさまざまな生徒の面接対策をしてきました。面接練習初回は、言葉が出てこない生徒も、敬語が苦手な生徒も、姿勢が悪い生徒もいます。
しかしながら、面接対策を繰り返したことで、面接練習の場で敬語が使えるようになり、質問にも答えられるようになって内定につながった生徒たち。さまざまな背景を抱えながら、卒業までに就職することを目標に、ときには落ち込みながらも復活して、面接練習に取り組んでいました。
内定が決まるまでは、大きな不安を抱えることもあったはずです。何とか乗り越えようと、何度も面接練習を行って、企業との面接当日を迎えました。
今回は、面接対策でキャリアbaseから生徒へどのようにアドバイスをしているかお伝えします。
面接では敬語・口癖・語尾に気をつけよう!
キャリアbaseへ相談があった生徒は、就職すると決めてから毎日のように学校の先生や自主練、キャリアbaseとの面接練習を重ねています。
毎回フィードバックし、生徒が気をつける点を自覚して、次の練習では意識して改善してきました。
■敬語が話せない場合
就職の面接の場では、敬語を使います。高校生にとって、敬語は日常の生活ではなじみがないため、使い慣れていない生徒ばかりです。謙譲語、尊敬語も間違えます。けれど、面接対策の場で繰り返し話して使うことで、面接当日までには敬語で話すことができるようになりました。
高校生に「改善しよう」と伝える敬語(一部)は、以下の言葉です。
応募先企業のことは「御社」 ※履歴書に書くときは「貴社」
拝見しました
伺いました
いただきました
自分が行う行動に対して尊敬語を使うこともある高校生。面接の場では緊張もしていて、使い慣れない言葉に戸惑う様子もあります。
■口癖や疑問形の話し方がある場合
面接の場では、敬語に気をつけるだけではありません。高校生にとっては当たり前に使う言葉であっても、面接の場にはそぐわない言葉があります。
「大丈夫です」
「気合で」
「なんか」
「えっと」
特に口癖は目立つところがあるため、気をつけるように伝えることもあります。
「大丈夫」は便利な言葉かもしれませんが、質問に回答するときは「●●なので、問題ありません」と答えるなど、「大丈夫です」で終えないように、改善内容も合わせて生徒へフィードバックします。
また、本人の意識はないものの疑問形で話す生徒もいます。例えば、「直接しているところ?その点も素晴らしいと思いました。」といった話し方です。
口癖や語尾は、面接官の年代や受け取る側にとって面接の場所では印象が悪くなってしまうこともあるため、本人は無自覚な場合が多いのですが、面接練習をする中で伝えて改善できるようにサポートしています。
■面接の場で姿勢が悪い場合
面接練習では、身なりだけでなく、姿勢についても改善してきました。生徒自身は、いつも通りに椅子に座っているつもりで、姿勢は意識していません。
猫背で姿勢が悪い
顔がどちらかに傾いている
足や手が動き過ぎている
椅子は深く腰掛けない
面接の場と考えて見たときには、姿勢の悪さからちょっと気だるそうな様子がうかがえる場合があり、姿勢は意識しようと伝えます。
姿勢は、わざと無礼な態度を取るつもりがなくても、採用担当者に「姿勢が悪い」と感じられないようにしたいものです。練習で本人に姿勢を正すように繰り返し伝えることで、面接を受ける態勢を整えています。
面接の質問への答え方や語尾は練習で変わってくる
面接練習の初回は、質問をしても沈黙する生徒や答えに詰まる生徒、語尾が消えかけて何を言っているのか聞き取れない生徒もいます。
しつこいようですが、練習あるのみ。何度も練習をすることで、生徒自身も面接の雰囲気に慣れて、話す内容も整理ができてきます。
■言葉が出てこない
言葉は練習していくと話せるようになります。面接での受け答えがスムーズになるコツは、練習量です。
高校生が苦手な質問に、「最近感動したこと」「最近気になったニュース」があります。素敵なことや驚かれるような内容ではなく、話しやすい身近なところで少し探してみましょう。
質問への回答は、これまでの経験を相手に伝わるよう具体的なエピソードを交えながら話します。よくある面接質問だけでなく、生徒の返答からさらに深堀り質問で聞いていくことで、生徒自身の考えが深まり、答える内容が整理できてきます。
初回は質問に対して沈黙だった生徒も、質問された内容をもう一度答えるにはどのように答えるか整理していくことで、話せるようになりました。
■語尾が消えるように話す
日常会話では「なんとなく」「雰囲気で」話しても、相手に伝わることもありますが、面接の場では語尾をはっきりと話しきるように練習をしています。
語尾が小さくなっていく癖がある生徒もおり、話が終わったのか続くのか、採用担当者側が聞き取りにくい・判断しづらいことがありました。さいごまで「音」を、相手に届ける話し方を意識するよう伝えています。
さいごに、就職希望の高校生のみなさんへ
キャリアbaseでは、「通信制高校における“進路未決定のままの卒業”をなくし、その先の社会的孤立が起きない社会をつくること」を目指して活動をしています。
卒業が目前という時期になりましたね。「就職したいけど何をしたらいいのかわからない」という場合は、すぐにでも学校や保護者の方、周りにいる信頼できる大人に相談してください。キャリアbaseは、いつでも高校生からの相談を受け付けており、お金はかかりません。
高校卒業までに内定を取れるよう就職活動を進めるためには、1日でも早く、学校へ応募先企業を伝えて、応募が可能か先生に確認してもらい、「調査書」もほしいところです。調査書は学校で作成する書類で準備に1~2週間かかります。在学中に就職活動を進めましょう。
悩んでいて動けないままだと、企業への就職試験の応募ができずに高校卒業の日がきてしまいます。「どうしたらいいのかわからない」「わからないことがわからない」と、何を相談したらいいのかわからない方も、動き方がわからない方も、お話を聞きながら卒業後の進路を模索していくことも可能です。
卒業に向けて、進路変更をする方や就職活動の進め方がわからない方など、キャリアbaseから学校へ連携を取ってサポートすることもできます。ぜひ、キャリアbaseを頼っていただけたらと願っています。
キャリアbaseへの連絡は、メールやInstagramをご活用ください。
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