2025.03.17
通信制高校を卒業するために必要なことは?

NPO法人キャリアbaseは、通信制高校における進路未決定のままの卒業をなくし、その先の社会的孤立を防ぐことを掲げ、活動を行っています。さまざまな通信制高校と連携しながら、キャリア教育や個別就労支援、居場所づくりなどの取り組みを進めています。
キャリアbaseでは、広報活動やイベント開催などの場面で、通信制高校に関する現状やデータについて積極的に発信を行っております。そこで今回のブログでは、「通信制高校を卒業するために必要なこと」について、ご紹介していきます。
通信制高校で得られる卒業資格
通信制高校を卒業すると「高校卒業資格(高卒資格)」を得ることができます。 高校卒業資格とは、学校教育法第一条で定められた高等学校(全日制高校、定時制高校、通信制高校)を卒業することで得られる資格ですので、通信制高校で必要な要件を満たして卒業すれば、全日制高校と同様の卒業資格を得ることができます。履歴書に記入する場合も「高校卒業」となります。
通信制高校を卒業するための要件
通信制高校を卒業するためには、次の3つの要件を満たす必要があります。
① 74単位以上の修得
通信制高校の単位は、規定回数のレポートを提出すること、スクーリングと呼ばれる面接指導を規定の単位時間受けること、テストで合格点を得ることにより修得することができます。この単位を3年間で74単位以上修得する必要があります。通信制高校に転入または編入した場合は、前の高校での修得単位を加算することができます。
② 通算3年間以上の在籍期間
3年間または3年以上、通信制高校に在籍する必要があります。通信制高校に転入または編入した場合は、前の高校の在籍期間も含まれます。
③ 30単位時間以上の特別活動への参加
特別活動とは、授業以外の学校行事やホームルーム活動のことを指します。これらの特別活動に、3年間で30単位時間以上参加する必要があります。通信制高校ではスクーリングの中に特別活動を組み込む場合があります。
通信制高校で単位を修得するために必要なこと
通信制高校では基本的に単位制を採用しています。科目ごとに決められた単位を修得しながら、3年間で74単位以上を修得することで高校卒業を目指します。通信制高校では、以下の3つの要件を満たすことで単位を修得します。
① レポートの提出(添削指導)
決められた回数のレポートを作成し、添削指導を受けます。レポートと聞くと難しい印象を持たれるかもしれませんが、穴埋めや選択問題形式の出題が多く、教科書を読みながら取り組むことができます。作成したレポートは学校により、オンライン、または郵送などの方法で提出して添削指導を受けます。
② スクーリングへの出席(面接指導)
スクーリングは、本校または面接指導等実施施設など、指定された会場に登校して先生から直接授業を受けることです。前期と後期にそれぞれ数日間、まとめて行うことが多いです。
③ 定期試験(テスト)
3期制が多い通信制高校では、一般的に前期と後期の年2回、試験があります。教科書やレポートの復習をしたうえで、試験を受けます。