2024.10.29
【個別就労支援】繊細な関わりの中で本人の「希望」を見過ごさない関係構築
10月からは、高校生の就職活動では複数応募が可能な時期になりました。9月に採用選考を受けた生徒の中には、残念ながら不採用連絡が届いた生徒もいます。気持ちが落ち着き、次のステップへ向かう準備が整い次第、サポートを行う予定です。
就職に進路を決めた生徒だけでなく、通信制高校の就労支援の現場では、進学か就職か悩む生徒が多数います。学校から相談があった生徒の初回面談では、自信を無くし、自己肯定感が低い状況の生徒。個人の意思を最大限尊重しながら、関係構築を進めております。
ケース1|自己肯定感が低い自覚からか、諦めているような発言がある
通信制高校に編入した生徒は、小学生の頃に中学受験で勉強を必死に頑張りました。第一志望の学校へ入学することができましたが、燃えつき感が強く、徐々に勉強の授業についていけない状況になった過去があります。
キャリアbaseとの面談の際は、自己肯定感が低い状況でした。過去の環境と現在の自分。現実と向き合い後悔しています。一方で、進路について後回しにして考えてこなかったけれど、卒業まで5ヶ月という期限が見えてきたようです。少し先の未来を考えるようになってきています。
就職先は、希望にあがっていた旅行会社の受付が募集をしていることを知ると、強い興味を示した生徒。職場見学を学校の先生に設定していただき、見学に行きました。
もう1件ほど見学に行き、比較検討の材料にしてもらう予定です。ただし、勉強も頑張った過去を持つ生徒であるため、就職だけに選択肢を絞らず、大学進学についても並行して、学校見学やゼミの研究など情報収集を進めていくようにしています。
ケース2|生徒の中で今どこに最も必要性を抱いているのかを模索
もう一人の生徒は、希望していた高校は家庭の事情により入学できず、別の学校へ入学したものの馴染むことが難しく、不登校になっています。現在のところ、出席率は足りている状況です。
生徒との面談はこれからになりますが、
- 学校以外で気軽に進路などを相談できる場所がほしい
- 同世代の高校生と関わる活動をしたい
- さまざまな求人情報を知りたい
- 就職活動の進め方を教えてほしい
など、周りの友人やきょうだい、保護者以外の人と関わりを持つ中で、これまで気づかなかったことや自分の気持ちに向き合うきっかけが生まれたらと願っています。
これまでも、不登校の生徒のサポートをしてきた中で、学校の先生や友人以外の同世代の高校生、大人と関わることで新たな居場所で、その子なりのコミュニケーションを取る様子を見てきました。様々なきっかけや可能性を模索しながら、生徒本人の希望がつながるサポートを心掛けています。
さいごに、就職希望の高校生のみなさんへ
キャリアbaseでは、「通信制高校における“進路未決定のままの卒業”をなくし、その先の社会的孤立が起きない社会をつくること」を目指して活動をしています。
就職活動は秋以降になると、求人数が減り、募集している企業が少なくなってきます。「どうしたらいいのかわからない」「わからないことがわからない」と、何を相談したらいいのかわからない方も、お話を聞きながら卒業後の進路を模索していくこともできます。
卒業に向けて、進路選択をする方や就職活動の進め方が分からない方など、キャリアbaseから学校へ連携を取ってサポートすることもできます。相談は無料です。ぜひ、キャリアbaseを頼っていただけたらと願っています。
メール:https://career-base.jp/contact/
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