セーフティガイダンス~アルバイト・トラブル編~(千葉県立松戸馬橋高等学校さま)
第一中央法律事務所の中島 玲史弁護士に登壇いただき、千葉県立松戸馬橋高等学校・1学年~3学年向けに「セーフティガイダンス~アルバイト・トラブル編~」をオンラインで実施しました。
生徒が安全にアルバイトを始められるよう、雇用に関する知識や労働上の基本的なルールを丁寧に分かりやすくレクチャーいただきました!
「相手(勤務先)を選ぶときに、ルールと約束を守ってくれる相手を選ぶことが大事」
さっそくガイダンス内容を見ていきましょう!
●労働の基本ルール
私たちの身の回りには、身近な契約が存在します。
例えば「コンビニでお菓子を買った=売買契約」「電車に乗った=運送契約」が挙げられます。
「アルバイト=雇用契約」となるので、雇用主との間でどのような契約が交わされているのか自分自身の理解を深め、注意をしておくことが重要です。
<労働の基本ルール>
- 労働条件の明示
- 賃金をきちんと払う
- 長く・多く、働かせすぎない
- 休憩時間をとる
- 休日をとる
- 深夜に働かせない
- 辞めることができる
- 安全な職場環境を整備する
例えば、2.賃金をきちんと払うでは、
- 毎月1回
- 一定の期日に
- 通貨
- 全額を
- 直接本人(親はダメ)に支払わなければならない。
ただし、本人の同意を得て、指定口座に振り込むことも可能。また、本人の同意を得て、一定の条件の元で「デジタル払い」も可能。
とありますが、以下の理由で「全額」が支払われていないケースもあります。
× 「売れ残った分、減額する」と言われた。
× 「お皿やコップを割ったので、その分差し引く」と言われた。
× 「会社の業績が悪いから減額した」と言われた。
× 残業したのに、残業代が払われない。
× 「15分未満は切り捨て」と言われた。
× 休憩していないのに休憩時間が引かれている。
事前に知っておくことで、違和感が起きた時に気づける可能性が上がりますね!
●闇バイトに近づかない
昨今、社会的に問題視されている闇バイトについてもお話しがありました。
あまりに高すぎる収入は労働力以外に何か別のものが入っている可能性がある、という中島先生の言葉が印象的でした。
もし万が一アルバイトをする中で「ん?これはヤバいやつか…?」と思った時は、「すぐに辞める」ことが重要です。
「今やめても、もう遅い」という言葉は嘘なので、危険な時は断ち切る勇気が必要ですね!
質疑応答タイムでは、普段なかなかお話しする機会がない弁護士の中島先生に、生徒や先生から闇バイトについての質問が届いていました!
●生徒から御礼のメッセージ
ガイダンスの最後には、松戸馬橋高等学校で生徒会長を務める女子生徒からお礼のメッセージをいただきました!
「自分が被害者になる以外に、自分の言動や行動によっては加害者になる可能性もあるので、社会の正しいルールを知ることが大切だと思いました。最近ニュースでも話題になっている闇バイトについて知ることができたので、ガイダンスの中であったようにルール、約束を守ってくれる相手を見極めたいです。何かあったときに弁護士の方や信頼のできる大人を見つけたいと思います。本日はありがとうございました!」
実施後のアンケート
実施後のアンケートでは、
- 「知らなかったことを知ることができた」
- 「ためになった」
- 「これからアルバイトや仕事に就くための知識に役立つことを教えて貰えた」
という生徒の声を多くいただきました!
生徒たちが安全に「相手選び」ができるよう、自分を守る知識を身につける大切な時間となりました。
中島先生、ありがとうございました!